
SHIBACCURRYS STORY:シバッカリーズの原点

□ スタート
2021年初冬、千駄谷小学校コミュニティースクールにて、校庭を天然芝化するお話が、区の教育委員会からありました。渋谷区では長谷戸、鳩森小学校で実績があります。渋谷区一大きな校庭であるという不安はありましたが、挑戦することとなりました。校庭芝生化は東京都が推奨する「緑の学び舎づくり事業」の一環で、「芝生の活用と維持管理を通じて地域と学校とのきずなが深まり、地域の力を取り込んだ学校の活性化につなげる」という目的があります。そこで、千小校庭の芝生化にあたり新たな団体【シバッカリィーズ】が設立されました。
□ 子供たち自ら手をあげ、行動できる校庭づくり
在校生の子どもたちは、校庭で過ごす時間が長く、誰より芝を観察することができます。また比較的若い卒業生たちも校庭の状況に詳しく、彼らが校庭の変化や異常にいち早く気付き、自ら手をあげ、色々な人と一緒にその原因を考え、実際に行動し、その作業(対策)に効果があったか観察し、また次の手を考える…。愛着ある自分達のグランドを守っていくという、唯一無二の経験から色々な学びが得られればと思います。また子どもたち主体の一方で、卒業生や保護者、地域で活動する方々など、老若男女が垣根を越えて、一緒に楽しく取り組めればと思っています。ご近所さんが日常的に挨拶を交わし、地産地消、地域の輪が広がれば更に素晴らしいと思います。

□ 相関関係
学校+地域/有識者+PTAが一同に集うコミュニティースクールにご参加の方々に、シバッカリィーズ校庭芝生化推進協議会 評議会を兼務していただき、シバッカリィーズの活動計画(役員の選任や年度計画など)を俯瞰した立場から協議、議決いただくことで、学校の状況やニーズに最もフィットした運営を行います。

□ SHIBACCURRYS:シバッカリィーズとは
その名もズバリ「芝刈り」と、「刈り」の部分から派生して、子供も大人も大好きなカレーを連想させようとオリジナルで作った造語です。老若男女、みなさんが大好物のカレーのように、肩の力を抜いて、誰からも愛される団体になればと思います。

□ 小学校は未来のコミュニティー
6歳で巡りあった子どもたちは、これから80年近い年月、離合集散を繰り返しながら、折にふれ小学校の仲間と顔を合わせ、悲喜交々この街と歩んで行きます。その毎日の生活こそが未来の千駄ヶ谷・原宿界隈のコミュニティーそのものといえます。そんな彼らが色々な世代の、様々なアイディアを持った多様な人々と交流し、各々を尊重しながら、個性あふれる住み良い楽しい街を作っていくために、母校千小の芝生の校庭に集い、みんなの心の故郷を世代を超えて愛し育て守っていく。そうした温かくつながる縁側のような場所に、芝生の校庭を育んで行きたいと思っています。
□ 2025年度のシバッカリィーズ
シバッカリィーズがスタートして4年目を迎え、秋の運動会に芝生を最高の状態に仕上げるという目標のもと、多くの仲間が集い、芝生のお世話を続けてきた甲斐あって、ベースとなる夏芝(ティフトン)は千駄ヶ谷の気候風土になじみ、順調に厚みを増しています。一方でこの状況は5月の芝苗作りとその栽培、そして梅雨時の補植と利用制限、また9月からの裸足月間や10月末までの利用制限など、芝の栽培と共に、一定期間の利用制限が伴って初めて成立する状況といえます。
そんな中子どもたちには、様々な芝生との時間を通して、他人事でなく自分たちの校庭を自分たちで育て守る意識が高まっているように思います。
しっかりと愛情を込めてお世話をし、丁寧に接すれば、想像をはるかに越える恵みを与えてくれる。一方で自分勝手な理屈で無理を通せば、簡単に壊れてしまい、そのツケを自分が払わなくてはならなくなる。そのことを千小の芝生が教えてくれています。自然の中で生きる一生物としての人間が、どのように自然と調和し接するべきか、子どもたちは日々学んでいます。
2025年シーズンは、4月末から始まる芝苗の作成と、その苗の栽培、そして校庭に補植する極めて重要な作業を、新2年生の授業の一環として、一緒に取り組むことが決定しました!2024年から始まった運動整備委員会の取り組みも継続し、子どもたちや保護者の方々が、校庭の芝生に直接かかわる機会が益々増える見通しです。4年目の2025年度も、芝生に接する時間の楽しさを多くの方々と共にし、その価値を高め、広げていきたいと思います。芝生の校庭でお会いしましょう!